CRAFTのロードランニングシューズ「Endurance(エンデュランス)」シリーズが、最新モデル「Endurance 3」にアップデートされました。ミッドソール素材を刷新したほか、前モデルを体験したランナーの声をもとにアッパーとフィットも大きく見直されています。今回はこの「Endurance 3」について、製品の特徴を解説するとともに、CRAFT RUNNING ACADEMYの山﨑謙吾さんのレビューコメントをご紹介します。
ミッドソール素材:Super Critical ETPU
Endurance 3の最大の特徴は、ミッドソールに新しく採用された「Super Critical ETPU(超臨界発泡ETPU)」です。TPUのペレットを超臨界状態の流体で発泡させる製法により、内部に均一で微細な気泡を形成し、反発の安定性とへたりにくさを両立しています。同じ体積のEVAと比べて密度を下げられるため、EVA比で最大20%の軽量化を実現しています(Craft公表値)。38mmという厚めのヒールスタックを採用しながら、MEN 27cmで265gという軽さに収めています。
ジオメトリー:スタックとドロップのバランス
| 項目 | MEN(27cm) | WOMEN(24cm) |
| 後足部ソール厚 | 38mm | 37mm |
| 前足部ソール厚 | 29mm | 28mm |
| DROP | 9mm | 9mm |
| 重量 | 265g | 215g |
| ミッドソール素材 | Super Critical ETPU | Super Critical ETPU |
9mmのドロップは、ヒールストライクの着地にもミッドフット寄りの着地にも対応しやすい設定です。後足部と前足部で9mmの厚みの差をつけることで、着地の衝撃を受け止めながら、蹴り出しにかけて荷重をスムーズに前へ移行できるよう設計されています。
アッパー&フィット:Craft EnduranceFit®
アッパーには通気性とサポート性を両立させた一体成形のエンジニアードメッシュを新採用しています。部位によって編み密度を変え、甲や中足部はしっかりと、つま先まわりにはゆとりを持たせています。かかと周りをタイトなヒールカップとミッドフットのロックインで安定させる一方、フォアフットは広めに設計し、荷重時の足趾の動きを妨げない構造です。この「かかとで固定し、つま先は解放する」フィット構造は「Craft EnduranceFit®」と呼ばれています。クッショニングはブランド独自のスケール(Firm~Super Soft)の中でRegularからSoft寄りに位置づけられており、沈み込みを楽しむタイプの厚底とも、硬めのトレーナーとも異なる中間的な着地感を狙っています。

カラーバリエーション・価格
Endurance 3は、MEN・WOMENともに2色展開です。MENは「Shock/Orange」と「White」、WOMENは「Flourange/Contrast Pink」と「White」を用意。価格はいずれも26,400円(税込)です。
CRAFT RUNNING ACADEMY 山﨑謙吾さんのレビュー
CRAFT RUNNING ACADEMYで指導にあたる山﨑謙吾さんは、Endurance 3での実走後に、以下のようにコメントしています。ここからは、山﨑さんのレビューを紹介します。
「今のランニングシューズは『履いた瞬間からフカフカで、勝手に足が前に進む』ような強いアシストを持つモデルが主流ですが、このCRAFTの『ENDURANCE』はそれらとは全く違うアプローチでポジションを築いているなと。『シューズが勝手に走らせてくれるのではなく、自分の身体のレベルに合わせて、パフォーマンスを引き出してくれるシューズ』だと思っています。」(CRAFT RUNNING ACADEMY instagramより)
足入れ感とフィット感
ファーストタッチの印象として、足を入れた瞬間の『マシュマロのような柔らかいクッション感』はそこまで高くないです。これは、ある程度のスピードを出すことを想定して作られているシューズだと認識してます。アッパーの足馴染みは良くて、万人受けするストレスのないフィット感だと思います。ヒールカウンター自体はカチッと強固に作られていて安定感があるのですが、足首の横側には適度なゆとり(遊び)があり、ガチガチにロックされない自由度があるので、長い距離を履いていても足首まわりが疲れず、ストレスが溜まらないと思います。
クッション性と走行性
ソールの厚み自体はそこまで極端に感じないですが、芯にある『弾力(反発)』がかなり強い印象です。沈み込んで跳ね返るというよりは、ソールの強いゴムのような弾力を活かして、自分の力でスピードに乗せていくポジションのシューズ。このレスポンスの良さがあるので、中長距離のランだけでなく、ショートスプリント(短距離のダッシュ)にも全然活かせるキレを持っています。もし、もっともっちりとした柔らかさや、足への優しさを最優先で求めるのであれば、同ブランドの『PACER(ペイサー)』の方がしっくりくると思います。ENDURANCEは、より自分の脚力と連動させるアクティブなキャラクターです。
ターゲット
基本的にはどのレベルのランナーでも履きこなせるシューズではありますが、初心者よりは『ある程度ランニング経験があって、自分の走りの感覚を持っている方』ほど、このシューズのポテンシャルを最大限に引き出せると思います。『至れり尽くせりの現代の厚底シューズ』に慣れきった足に、自分の身体をコントロールして走る楽しさを思い出させてくれるような、今の時代だからこそ新鮮に感じられる一足に仕上がっていると思います。
まとめ
Endurance 3は、素材科学に裏付けられた軽さと反発性に加え、ユーザーの声から改良を重ねたフィット性能を備えたモデルです。自分の脚でしっかりと地面を捉え、走りをコントロールする感覚を求めるランナーに、ぜひ試していただきたい一足です。
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